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その試合とルール&意義

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P1030801.JPG<うっかり記載内容消してしまったらしい>
再度書き込み中





公式にはこちらを参照↓
「七大学柔道大会試合審判規定(東大柔道部ホームページにリンク)」

●「柔道」との違いは、おおまかに言うと・・・
・引き込みがアリ。
・場外がない
 (寝技のまま場外近くになると、
  そのままの形で中に移行させる)。
・寝技のマテがない
 (相手を持ち上げた時だけマテ、
  寝技の時間が長くなってもマテはない)。

・・・それくらいです。
要するに立ち技で投げようが、寝技に引き込もうが自由。
ずっと続く。審判がとめないっていうだけ。
決まり手とかは「柔道」と一緒です。

●禁じ手で「柔道」との大きな違いは・・・
「引き込みの有無」以外には、
足取りがOKなこと。
今や「柔道」では足触ると反則負けのグレコローマンスタイルですが、
七大ルールなら古来の足取り技も全部使える。そこは大きな違い。
他の禁じ手としては、カニバサミも禁止になったし、
身を捨てるワキ固めも禁止なので、おおまかには同じです。

●チーム15人団体の抜き勝負で、
決着は、一本勝ちのみです。
技あり2回でも一本です。
ただ有効はいくらとっても勝ちにはなりません、
というか、そもそも「有効」のコールがありません。

●補足:
かつては、立ち技の判定にカライことがありました。
一本だろう?!と思う投げで「技あり」。
技ありはあるだろ?!と思う投げはコールなし、みたいな。

この背景には、
・チームの命運を、解釈のあいまいな立ち技で、
 自分の判定で決めたくないという審判の気おくれ。
・勝負は完全決着の寝技でこそ。
 立技程度でチームの勝敗や選手の人生が決まってはならん。
 なんのために苦しい寝技修行をしてきたのか?
 という寝技決着重視の暗黙の合意、
・・・みたいなものがあったように思います。

東大の一時の不参加や判定に対する疑義もあり、
今は立ち技も普通に判定している気がします。
(たしか、審判会議でそう申し合わせた)

一本決着なので、試合は、引き分けが多いです。
チームの勝利のために抜き役、分け役がつとめを果たします。
自軍の抜き役が分けられたら大誤算。チームの勝利が遠のきます。
分け役が相手の強い選手(抜き役)と分ければ大殊勲。
猛攻をしのぎ、押え込みを逃れ、絞め、関節技に耐える激闘に
手に汗握ります。
各自が自覚を持ち、あるいは身を捨て、自軍の勝利を目指します。
滅私奉公、弱者への思いやり、責任感、チームプレー。
これがやがて社会での予行演習ともなるといわれるゆえんです。

「松本安市の近代柔道史(講道館・武徳会・高専柔道ルール・・)」

「松本安市の近代柔道史②(古流柔術)」



「格闘技動物学(七帝柔道の意義)」

「高専柔道ルール(要約版)」(2017.10.4ブログ)